たまご。

韓国から一時サイパンへ来ているUご夫婦と、日頃から親しい友人家族4人が我が家に来てくれた。
夕食を一緒に。
韓国人が集まると、ほぼ100%、韓国料理だからね。
今日は我が家でちょっと気分を変えた夕食を。

こしらえたメニューは、ローストビーフにシザーサラダ、ブルシェッタ。
ローストビーフはリーさんのお得意メニューなんです。
ブルシェッタというのはバゲットにトマトとバジル、チーズにガーリックを混ぜて作ったペーストを乗せて焼いたもの。
これとシーザーサラダは私担当。
シーザーサラダは、以前ハイアットホテルのシェフとして働いた事があるJから伝授してもらったレシピ。

シーザーサラダには卵の黄身とその他諸々の材料を混ぜるのだけれど、白身を捨てる事になる。
卵三つ分の白身、何となく捨てるのが忍びなくて取っておいたら、リーさんが白身パックを作った。

日曜日の午後、彼が私の顔に塗りたくってくれたよ。優しいでしょう私の夫。うっふっふ。
こーゆー、優しいところは好きだけど、何にでも細かいところはキライ。笑

ところでパックを塗って白塗りのような顔のままリビングルームのカウチに寝っ転がってウトウト。すると、玄関のドアを叩く音。

げげっ。こんな時に誰でしょ。
焦ってリーさんを呼んでみるけれど、応答なし。

ジェイッ!アロンッ!

応答なし。

部屋のドアを閉め切ってゲームに夢中らしい。

いやだなぁ。どうしようかなぁ。
居留守を使おうかと思ったけど、うちの玄関の真横には透明のガラスで家の中が丸見え。

覚悟を決めて、白塗りのままそうっとドアを開けてみる。

あれ、誰もいない。。。と思って見下ろすと。

お隣に住む5歳の男の子、Gが卵のパックを持って立っていた。

私の顔を見て絶句している様子。

G、ごめんねー。びっくりしないでね。これはね、何て言うか、私の顔をもっと綺麗にするために。
ちょっとしたものを塗ってるだけなの。


彼はそれには応えず、目はそらし気味に。

あの。卵ある?

・・・。あぁ、卵ね。ママに頼まれたの?

彼ら三兄弟は、とっても人懐っこくてやんちゃで、もしかして何かのいたずらに使おうと卵を探しているのかと思ったのだ。

彼はただこっくりとうなずく。
相変わらず、私の白塗りの顔を見るのは恐ろしいらしく、目は中に浮いている。くっくっく。

はいはい。ちょっと待っててね。

卵二つを冷蔵庫から取り出し、彼が両手で抱えているカラの卵パックにそおっと入れてあげた。

ありがとうと言い、彼は帰って行った。隣りのおばちゃん、化け物みたいだったと報告しない事を祈る。

2時間後。

彼がまたやって来た。

今度はアルミフォイルで包んだお皿を大事そうに抱えている。

さっきは卵、ありがとう。


何だか神妙な、深刻な顔で彼はそのお皿を差し出した。

偉いねーママのお手伝いも出来て。

フォイルをめくってみると出来立てのチョコレートブラウニーがそこにあった。

G、ありがとう。ブラウニー、大好きなの。ママにもありがとうと伝えてね。

彼はまた、大変な仕事をやり終えたというような神妙な顔でこっくりとうなずき、悠々と戻って行く。

お隣さんとの付き合いはまだ数ヶ月だけれど、何だかとってもいい人たちだなぁと思うのだ。
何度か、リーさんが作ったキムチをお裾分けして、一度我が家で夕食を共にした位のつきあい。

この前は「中国人の友人にレシピを聞いて作ってみたの。韓国人のあなたたちにアメリカ人の私がチャプチェを作るのもおかしな話だけど。結構美味く出来たと思うのよ。食べてみてね。」とチャプチェを作って持って来てくれて、とっても新鮮な感じがした。

外国の人に、その国の料理を作って食べてもらうのって、とっても勇気が要る事だと思う。
肩の力の抜けた、自然体の人だなぁと。

チョコレートブラウニーも、そんな彼女の人柄を表すように、甘すぎず、固すぎない、最高においしいものだった。

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