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ジェイクがテニスの遠征で、3週間滞在していたフィジーから持ち帰って来たエピソード。



キリバスという小さな島からやって来た、二人のボーイズ。


ジェイクの話によると、とっても人懐っこくてすぐ仲良しになったそうだ。
二人のボーイズが持っていたラケットは、ジェイクが数年前に使っていた事がある、つまり流行遅れとも言えるものだった。
回りの島々からやって来たほとんどの選手達が同じラケットを二本ずつ用意して試合に備えている。中にはフィジーのトーナメント進出のごほうびに、買ってもらって間もない真新しいラケットを持参する子供達もいる。ジェイクもその一人。

そんな中、彼ら二人は使い古されたラケットをたった一本ずつ持って、靴はテニスシューズとも言えない、「運動靴」で試合に臨んでいたそうだ。

この二人の中の一人が、決勝まで進み、もう一人のキリバス選手を始め、たくさんの子供達が見守る中、接戦の末に見事相手を下し、優勝を手に入れた。

優勝を決めた瞬間、キリバスから来たその男の子は、ポトリとラケットをコートに落として呆然と立ちすくんだあと、まるで小さな子どもがするように、膝を抱いてうずくまって泣き出したのだそうだ。

ジェイクもあとから本人に聞いたらしいのだけれど、決勝戦まで進む事など、ましてそこで勝つなど、夢にも思っていなかったのだと言う。

泣き出した男の子のもとに駆け寄ったもう一人のキリバス選手。
二人一緒にコートの真ん中にうずくまり、抱き合ってしばらく泣いていたそうだ。

12歳以下のカテゴリーに出場した男の子達だという。




と、この話を聞いて私は涙があふれて来た。
そしてジェスチャー入りでこの時の様子を再現しているジェイクも目の回りを真っ赤にして涙を目に溜めているんですね。

一度ではない。
この話をする度に、ジェイクは、目の回りを赤くしてしまうし、私は涙があふれて来てしまう。

キリバス。
小さな島からたった一本のラケットを持ってフィジーでの試合に臨んだ男の子達。
会ってみたかったな。
そして優勝おめでとう!と抱きしめてあげたかったと思う。

この記事へのコメント

  • くみ

    TITLE: No title
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    読んでいるだけでジワ~。ええ話やないかい!!! この頃どうも涙腺ゆるくなってきているような? エッ、単細胞か?違うわよ。情緒豊かと言っておくわ。
    で、目を赤くしているジェイクはすてきな心を持った立派な青年になっているね。
    心の豊かな子供たちが沢山、それが小さな島が好きな私の理由のひとつでもあるんだよね。[絵文字:v-218]
    2010年09月06日 21:42
  • Ryoko

    TITLE: No title
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    ジェイクは今日から、公立高校の生徒。
    回りは皆、オリジナル・島の子供たち。笑
    もうかわいいとは言えない年頃だけど、ね。笑
    2010年09月07日 20:25