無知

勤めている会社の創立50周年を記念して、色んなイベントがあるそうだ。 それで当分忙しくなりそうなのだけれど、サイパンのお隣、グァムで私と同じ仕事を受け持っている方が、どうしても休暇をとらなければいけなくなった。 今までにも、私と彼女のどちらかが休暇をとる場合は、残ったどちらかがグァムとサイパンの両方の仕事を一人でこなす。 お互いさまなのでこれは暗黙の了解なのだけれど、つい先日、彼女からメールがあった。 イベントを前にして一番忙しい時にご迷惑をおかけしますが、ごめんなさい。 50周年で、イッコー様が来るので今回はかなり忙しくなると思いますがよろしくおねがいしますね。 と、そういうメールだったんですが。 グァムでのイベントの内容を把握していなかった私は、メールを返信した。 一行様って、一体どんな人たちが来るんですか? 社内の、CEOとかね、何かと偉い人たちがゾロゾロとやってくるのかと思ったんだけど。 返って来たメール。 一行様じゃなくて、イッコーさんが来るんですよ。 イッコーさん。 私知らなかったんです。そーゆー人がいるのか。 言うまでもなく、即、イッコーさん、ネットで調べました。 今をときめく、メークアップアーティストの方らしいですね。 そんなに有名なんですか? この方を知らないということが、どのぐらい恥ずかしいのか、それさえもわからないワタシ。 とにかくその方がグァムにいらして、トークショーがあるそうですよ。

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リーさんが言う。 「明日からジェイクと、マニャガハ島にキャンプに行くから。2泊3日。」 は? ジェイクを見やると、もう話はついているらしく、うんうん、とうなづく。 ふーん。 リーさんも最近、不景気で暇だからね。 ジェイクも、フィジーから帰ったあと、長い長い夏休みを持て余し気味。 リーさんの提案だったらしい。 ま、いーんじゃないの。行ってくれば。 会話を聞いていたアロンは隣りで、Yes!と秘かに拳を握りしめて喜びをかみしめる。 彼は学校が始まっているからキャンプには行けない。 そしてジェイクのフィジー以来、再度、兄に束縛されない「自由」がやってくる。くくく。 私もアロンと二人の気楽な3日間を過ごすと思うと、心なしかウキウキしたりして。笑 二人でピザでもテイクアウトして映画見ようかなぁとか。 それにしてもフツー、14歳の男の子って、父親と二人だけの無人島キャンプって、こんなに素直についていくものかなぁ。 普通、嫌がるんじゃないのかなぁ。 本当に素直で優しい、出来た息子だなぁ。 ・・・と。思いたいけど。 そんな訳はないのだ。 そんな単純な私ではないし、そんな単純な息子でもない。 私はちゃーんと、息子の心の内を読めるもんね。 この、父親が提案した男二人のキャンプに素直に従う事は、彼にとって「根回し」でもある。 それが終わったら、しっかりとねだるものがあるのだ。 彼が今、のどから手が出るほど欲しいモノ。 それはコレ。 話す事と言えばコレの事ばかり。 リーさんは、高校の入学祝い…

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デンタル

コンプレックス、ありますか?と聞かれたら。 私はある。 それは、歯です。 それ以外にも色々あるけれど。 歯。特に回りにアメリカーンがたくさんいる環境ではね。 それでワタシは、息子達にはコンプレックスのコの字もないような歯を与える事を、親としての当たり前の使命のように思って来たところがある。 歯科の保険料も決して安くはないけれど、幸い、私の勤め先で加入している。 アメリカの保険制度は日本のそれと全く異なり、健康保険に加入し、月々の保険料はバカがつくほど高い。 その分、種類も多いし、保険会社も自分で選択する。 会社として「団体保険」で加入する場合は、同じ保険でも加入する会社によって条件は変わって来る。 保険に、月々支払える範囲で加入出来ただけでもありがたいと思わなければいけないのだ。 健康保険と歯科保険は区分されていて、歯科に関しては別途加入する必要があり、当然、保険料も別。 医者にかかるかからないに関わらず、毎月の保険料は給料から当然のように引かれる。 そんなふうに毎月払っているにも関わらず、イザ病院にかかると「これは保険対象外」「一部個人負担」と保険料とは別に請求され、全く損だなぁと思う事しばし。 だからといって、保険に加入していないとほんのちょっとの虫歯でも数百ドルと言う医療費を請求され、保険を解約する訳にはいかないのだ。 サイパンの代表的な矯正歯科は、グァムからほぼ1ヶ月に一度の割合で「出張」してくるDr.C。 一ヶ月に一度、彼のグァムにあるクリニックから、日本で言う「歯科衛…

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カード。

アロンの新学期初日に、一緒に「登校」したジェイク。 その前日から、カードを買いに行くと言う。 6月まで担任だった先生に、カードを渡したい。それが初日に学校に行く目的だと言う。 アンクルトムが焼いてくれるバナナパンケーキじゃなかったのかな。 買いたいカードは、先生への「ウェディングおめでとうカード」だそうだ。 迷いに迷い、悩んで買ったカード。 帰ってから何やら、たくさん書き込んでいる。 いいな、英語が上手で。笑 カードに書き込む一言。心のこもった、気の利いた事を簡潔に。 コレ、私には難しいんだよね。 書いたものは案外、「見てもいいよ。」というので読んだ。 ワタシ、担任の先生じゃないけど、感動しました。笑 ワタシがこんなカードをもらったら、間違いなく涙が出るほど嬉しいと思う。 あぁぁ、ジェイク。 先生の事、ホントに心から慕っていたんだね。 ありがとう、B。 宛名にある通り、ジェイクの大切な7、8年生を受け持って見守ってくれたアンティBは、彼にとって「アンティ」でもあり、先生でもあり、親友でもあり、親戚の叔母さんのようでもあり、いつも彼のスポーツを応援してくれる味方でもあったんだね。 素敵な関係だね。

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ある朝。8月。

アロンの7年生初登校日。 アロンにとって、この新学期は単に一年進級するだけではなく、特別な学校生活の幕開け。 今年からジェイクとは別々の学校に通う事になり、これはアロンにとっては大きな喜び変化でもある。 「ジェイクの弟」という立場から解放される、新しい学校生活。 私が子どもの頃は、というか、日本や韓国では初日は始業式と言うものがあった(今も、あるよね?)けれど、ここではそういったものはなし。 そして、この学校では毎年、8月の新学期初日には、始業式なんて言う形式張ったものよりもっと楽しく素敵な恒例のイベントがある。 それは、校長先生がじきじき、バナナパンケーキを学校で焼いて、生徒達にふるまってくれるというもの。 これを目当てに、と言う訳ではないだろうけれど、卒業したはずのジェイクは、初日、アロンと一緒に「登校」していった。 いいのかなぁ。 ちょっと先生達にご挨拶して下級生達に会ってからすぐ帰って来なさいと言う私に、「わかってるわかってる。」と行ったはいいけど、校長先生も大歓迎してくれ、バナナパンケーキを焼く作業を手伝い、今夏、アラスカで結婚式を挙げてお腹には赤ちゃんもいる先生のために、高いところにある棚から本を降ろす作業を手伝ったりと、それなりに役に立って帰って来たようだ。 ところで登校日の前夜。 アロンが翌日着ていく服を、ジェイクがコーディネイトしてたよ。 もう7年生なんだからな。今までみたいに、何でもいいから着ていくんじゃなくて、女の子の目も少しは意識しなきゃ。モテたいだろ? 別…

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パソコンを一人一台!

公立校、私立校を問わず、サイパンの中高生全員に、一人一台のラップトップパソコンが支給される。 アメリカの補助金によって。 という噂を聞いたのは一年以上も前。 何でも、あるサイパンの公立高校の校長先生が、アメリカからの援助金を引き出し、この高校に在学する生徒たちにラップトップを支給しようと言うプロジェクトだったらしいのだけれど。 のちにサイパン政府を巻き込んでサイパン全体の中高生へ、という大規模プロジェクトに変わったという。 公立校生徒のメンタルケアに関わっているママ友達の仕事場は、まさにその渦中のオフィスだからそういった情報は早い。 「リョーコ、あなたの息子も二人、ラップトップもらえるわよ。ラッキーね。」と言う彼女。彼女の娘も今度10年生だから、支給される事になる。 「えー。本当にそんな事が実現するのかなぁ。」と半信半疑だった私。 「ゼッタイ支給されるわよ。補助金は認可されて、現物はもう、すぐそこまで来てるんだから。」と太鼓判を押されても尚、信じられなかった私。 「どうせまた。」という思いだったのだ。 それが本当に実現するという。 ジェイクとアロンはすでに、マイ・ラップトップを持ってるし。と言う事は、この新品ラップトップは、わ、私に~?!嬉 ・・・と言う訳にはいかないだろう。色々考えないとね。周りの目とか。爆 でもどのみち、私専用のラップトップが一台回って来る可能性は、ほぼ100%。息子の使い古しでも、嬉しい。 ところでこの無料ラップトッププロジェクト。 そこには、「無料。ラッ…

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