着々と。
卒業式の準備の為のミーティングを、ほぼ週に一度ずつ。
場所と日時も決まった。
だいたいの進行も決まり、ゲストスピーカーの手配も終わった。
卒業生は男の子三人。
はい。それだけです。
毎年、この学校の卒業式は卒業生が多くて4~5人、ってところかな。
小さい時から知っている、それこそ姪っ子や甥っ子の卒業式、参加する大人たちも、親戚や家族に接するのと全く同じ感情がわき起こる。
私は、毎年と言う訳ではなかったけれど、過去に何度か、卒業式に参加した。
卒業生のスピーチを聞いていつも思う事だけれど、この島で、この学校を卒業してゆく子供達の、何と素直で真っすぐに育っている事か・・・。
この島や学校に限った事ではないと言うのはわかっている。
でも卒業して行く一人一人の子供たちが、大人や在校生を前にして、静まり返った中で、回りの大人たちへ感謝の言葉を伝えるのを聞くと、毎年ぐっとくる。
そして今年。
とうとう、ジェイの卒業式が来てしまった。
まだまだだと思っていたのに。
10年前、英語を一言も話せなかったジェイを学校に初めて送り届けた日の事は今でも鮮明に覚えている。
校長先生は、いつの時も、感情を荒げない、生徒の絶対的な信用を得ている、素晴らしい方である。
この学校で小学校と中学校を送る事が出来た息子たちは本当に幸せだと思う。
そしてこの学校に子供達を通わせる事が出来た私たちも。
卒業式のための打ち合わせには、卒業生の保護者と校長先生、そして三人のボーイズたちが参加する。
おとなたちが意見を出し合いは…