土曜日の朝
土曜日の朝。
以前は9時に二人の子供たちをハングル学校に送ることから一日が始まっていたのだけれど、去年の末からはジェイのテニスのレベルが一つ上がった事によって、8時にジェイをテニスに送っていくことから土曜日の一日が始まる事になった。
うちからテニスのレッスンがあるホテルまでは片道20分程度。
レッスンは一時間。
テニスが終わったらすぐそのままハングル学校に送り届けなければいけないので、レッスンの間はコートの脇で時間をつぶす事になる。
これは全く苦ではない。
特にこの時期は気持ちのいい風が吹いていて暑くもないし、もちろん読みかけの本を持参してコーヒーがあれば、テニスコートの脇で過ごす朝の一時間などあっという間に過ぎる。
もうちょっといてもいいぐらいだ。笑
今日もジェイをテニスコートに送り出し、さてと、本を広げようとすると、同じく息子のレッスンが終わるのを待っているKが話しかけてきた。
「1時間、何して過ごすの?」
私「私はいっつも、読書ね。ただ、今日は淹れたてのコーヒー持ってくるの、忘れちゃったのよねー。何かが足りない気分。」と言うと、彼女が言った。
「こんなテニスコートの脇じゃなくてね、ホテルの中に静かで素敵な場所みつけたから、そこでお茶でもしない?」と誘われた。
いいよ、とついていくと、そこは何の事はない、ホテルロビーの脇にある、ちょっと奥まったところで、真新しいバリ風の椅子とテーブルが置いてあって、確かに落ち着いて静かな空間だった。
朝も早いので、眼下に広がるウォーターパークも静まり返…